2015年11月15日実施 ロケットストーブワークショップ

 

一斗缶やオイル缶、煙突用の資材を材料として、実際にロケットストーブを作成してみました。

 

なお、この事業はうつくしま基金の支援をいただき、実施いたしました。

ロケットストーブとは?

 

 米国発祥の薪ストーブの一種を言います。ストーブと言うと、日本では暖房用の器具というイメージがありますが、ロケットストーブは主に料理を作る際などの煮炊き用として用います。

 その理由は、燃焼効率を大変良くすることを突き詰めることがこのロケットストーブの目的で、その成果は下からモノを温めることに現れるからです。

 

 会津美里の資源ポテンシャルの章でご紹介した「まちヨミ」の際、会津美里町の持つ木材資源の有効活用を目的とした身近な行動として、このロケットストーブの活用が提案されました。

 

 それではこのロケットストーブの作り方と、本会での取り組みをご紹介しましょう。

 

高効率のひみつ

 

 木材などを燃やすと、煙といっしょに可燃性のガスが発生します。可燃性ガスは軽いので空気中を上昇していきますが、焚き火などでは空気中に発散してしまいます。

 ロケットストーブは、上の写真のように、燃やす木材から筒状の中へと煙とガスが上昇していく構造になっています。

 この際、筒のなかが高温となりガスの燃焼が促されることから、大きな熱エネルギーを取り出すことができます。

 それがロケットストーブの大きな利点で、これを有効に活用しようということが、製作の目的です。

 

構造のポイント

 

 焚口から空気が入り木材が燃焼し熱が上昇していくロケットストーブ、空気は熱せられると上昇する性質があることから、焚口から上へとの流れが生じます。この流れの中で、空気がたまる空間などが存在すると、空気の流れにブレーキを及ぼす作用が派生します。ですので、焚口から最後まで、すべて同じ表面積の筒の構造となっていることが、最も円滑に空気が流れる構造となります。

 この空気の流れは上昇気流が焚口への空気を引っ張る構造となっており、上昇部分を焚口の直径の3倍以上の長さで作成することが肝要です。この上昇部分が長く、外気に冷やされないように断熱がしかっりしているほど、上昇速度が増し、完全燃焼による熱利用効率が高くなります。できれば、3倍ではなく、5倍、10倍の高さが欲しいものです。

 ホームセンターなどへ行くと、煙突用の筒で、直径100mmと106mmのものが豊富に販売されています。それを利用するのが簡単です。

 

作成に必要な部材

 

 構造でご紹介した「筒」の他に、断熱をするためにその筒を囲む容器と、断熱材が必要です。

 容器は、一斗缶やオイル缶などの手に入りやすいものが利用出来ます。断熱材は、園芸用の鹿沼土などを使用します。

 高さがほしい場合は、一斗缶を二重重ねするなどの工夫をすればよいでしょう。

 

 

 ロケットストーブで芋煮汁を作成し楽しんでいる様子

 

本会での取り組み

 

 会津美里町は、古民家が現存している地域でもあります。囲炉裏で火を焚く風習は、だいぶ廃れてしまったものの、使用していない囲炉裏端がまだまだ存在しています。

 そんな囲炉裏端にロケットストーブを置いてあたたまりながら、煮炊きをしてしまおうという試みをしてみました。

 

 そこで、作成してみたのがコレです。

 四方から薪をくべることができるように、開閉口を付け、炎を外から見られるような穴をあけ、空気の流入量を調節するために「ノズル」を配置したものです。

 上部の煙突は、取り外しが出来るようにしてあり、薪にある程度火がついたら、上部で煮炊きが出来ます。

 もちろん、まわりもホカホカですので、暖房としてのストーブの役目もします。

 上昇気流を高めるために、内部にも煙突が隠れており、近くで耳をすませば「ゴーォッ!」というよく燃える音が聴こえます。

 

 このいろり型ロケットストーブは、設計を本会で行い、町内の金属加工屋さんに溶接をお願いし作成したものです。

 なお、製作資金は、「一食福島復興・被災者支援事業」の支援を頂戴いたしました。

 

 本来は災害などが起きてほしくはないのですが、もし起きてしまった場合、薪とこのロケットストーブを持って被災地支援に訪れるような活動に活かしたいと考えております。